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2026/10/22 特集ページ

部下との不倫が発覚した管理職・経営者の方へ|慰謝料請求と会社への通報・退職要求への対応

部下との不倫関係が発覚し、相手の配偶者から慰謝料を請求された。

それだけでなく、「会社に不倫の事実を知らせる」「退職してもらう」などと言われている。

このような場合、慰謝料の金額だけでなく、仕事や社会的信用への影響も心配になるでしょう。

特に、管理職や経営者の立場にある方にとっては、社内での信用や今後の仕事に関わる問題でもあります。

もっとも、不倫をしたことと、相手方からの要求をすべて受け入れなければならないことは別の問題です。

不貞行為について慰謝料の支払義務が生じる場合でも、請求された金額がそのまま認められるとは限りません。また、相手方の配偶者が、勤務先での処分や退職を直接決められるわけでもありません。

今回は、管理職や経営者が部下との不倫を理由に慰謝料を請求された場合について、会社への通報や退職要求も含めて解説します。

1.部下との不倫では慰謝料が高額になるのか

不貞慰謝料の金額は、不貞関係の期間、婚姻関係への影響、離婚の有無など、個別の事情によって判断されます。

そのため、管理職や経営者であるという理由だけで、当然に慰謝料が高額になるわけではありません。

ただし、上司と部下という関係であったことが、不貞関係に至った経緯や当事者間の力関係を検討するうえで問題となる場合はあります。

例えば、上司が職務上の立場を利用して関係を迫ったような事情があれば、単なる合意のある不貞関係とは異なる問題が生じます。

反対に、双方が自由な意思で関係を持っていた場合には、上司であるという事実だけで慰謝料が増額されるとは限りません。

まずは、不貞行為の内容と、相手方が請求している金額の根拠を確認することが重要です。

2.「会社に不倫を知らせる」と言われた場合

相手の配偶者から、「慰謝料を支払わなければ会社に知らせる」と言われることがあります。

勤務先への発覚を避けたいあまり、請求された金額をそのまま支払ってしまおうと考える方もいるでしょう。

しかし、相手方から会社への通報を予告されたとしても、直ちに要求に応じる必要があるわけではありません。

不貞慰謝料の請求は、基本的には当事者間の民事上の問題です。

相手方の配偶者が勤務先に連絡することの法的評価は、その目的、伝える内容、方法などによって異なります。事情によっては、名誉毀損やプライバシー侵害、脅迫・恐喝などの問題が生じる可能性もあります。

もっとも、会社への連絡がすべて違法になるわけではありません。

社内での地位を利用した不適切な関係など、会社として確認する必要のある事情が含まれている場合も考えられます。

したがって、通報を予告された場合には、相手方の発言やメッセージを保存したうえで、冷静に対応を検討することが大切です。

3.社内不倫が発覚すると、解雇や降格になるのか

社内不倫が発覚した場合、会社から懲戒処分を受けるのではないかと心配される方もいるでしょう。

しかし、私生活上の不貞行為があったというだけで、当然に解雇や降格が認められるわけではありません。

会社が懲戒処分を行うには、就業規則上の根拠や、企業秩序への影響、行為の内容、処分の相当性などを検討する必要があります。

例えば、勤務時間中に業務を放棄していた、職務上の地位を利用して関係を持った、職場環境に深刻な支障を生じさせたといった事情があれば、会社による対応が問題となる可能性があります。

一方、業務に特段の影響がなく、私生活上の問題にとどまる場合には、重い懲戒処分が認められるとは限りません。

また、会社から退職を勧められた場合でも、退職勧奨と解雇は異なります。

退職勧奨は、基本的には労働者に退職への同意を求めるものです。直ちに応じる義務があるわけではありません。

なお、取締役などの会社役員については、従業員とは法的な立場が異なり、解任や報酬の問題は別途検討する必要があります。

4.相手の配偶者から「会社を辞めろ」と要求された場合

慰謝料の支払だけでなく、「会社を辞めること」を示談の条件として求められる場合もあります。

しかし、不貞行為を理由に、相手方の配偶者が一方的に退職を強制できるわけではありません。

慰謝料の支払義務があるかどうかと、仕事を辞めなければならないかどうかは、別の問題です。

もっとも、相手方が今後の接触を避けたいと考えている場合には、接触禁止や配置転換などが交渉上の話題となることはあります。

その場合も、当事者だけで実現できる内容なのか、会社の人事権に関わるのかなどを確認する必要があります。

慰謝料を減額するために、安易に退職や異動を約束することは避けるべきでしょう。

5.まとめ

部下との不倫が発覚した場合、慰謝料を請求されるだけでなく、会社への通報や退職要求など、仕事への影響が問題となることがあります。

しかし、不貞行為があったからといって、請求された慰謝料額や退職要求をすべて受け入れる必要があるわけではありません。

まずは、慰謝料請求の法的な根拠と金額の妥当性を確認し、勤務先への影響についても個別に検討することが大切です。

当事務所では、横浜を中心に、不貞慰謝料を請求された方からのご相談をお受けしています。

「部下との不倫が発覚し、300万円を請求された」

「相手の配偶者から、会社に知らせると言われている」

「慰謝料だけでなく、退職や降格の問題も心配している」

このような場合には、相手方から届いた請求書や、これまでのやり取りが分かる資料をご用意のうえ、ご相談ください。

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© 弁護士 下田和宏(横浜パートナー法律事務所所属)